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Kiryu Kinshoku Uragahou (The secrets picture book with forbidden colors of Kiryu) 1985-2035?

Sorry for the inconvenience, but please read it with automatic translation.

霧生館作品には基本的な約束事がある。

・ドキュメンタリーを含む事
・ラストはアクション(大立ち回り)になって終わる事
・反権力である事
・現在の社会や政治問題と連関している事
・弱者の視点で描かれる事
・被害者の告発である事
・大企業や省庁、メディア、アカデミズム等が忌避する内容である事
・主人公は劣等感や心理的外傷を持っている事
・何年間もの制作モチベーションを維持するため、作者自身の体験や実際の出来事に基づく事
・常に唯物論と弁証法等に立脚した新しい実験を行なう事
・地下の秘密儀式のように暗闇の中でこっそりと投影される事
・開演・終演・商業的宣伝等を行なわず、都市の迷路の中の一つの総合的な有機体として表現する事
・劇中では、事前非公開の突発的な事件を起こし、既成慣例追従に疑問符を提示する事


※1985年に考案された一番最初の「霧生禁色裏画報」は、座敷牢に殆ど挿入してしまったため、未制作だった10本ほどのシナリオや絵コンテをオムニバス形式で描く予定だった。しかしオムニバスでは数年間の制作を維持できないため、6本程の企画の内容が1本にまとめられた。
2030年座敷牢が完成した後からシナリオを書き始めるのは遅いので、座敷牢の作業中、主に彩色作業中、筆を動かしながら構想が練られていた。
以下の第1稿は今後数年間で変化する可能性もあるが、現在のところ大筋は以下の通りである。

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「暗闇劇画 霧生禁色裏画報」第1稿の概要(2022/12)※制作開始は座敷牢完成後の2030年頃を予定


熊の少年「ブー」は、母子家庭。学校では皆から苛めや暴力を受けていた。教諭はじめ大人達は皆 見て見ぬふりだった。
ブーは、母親の歪んだ管理と支配の元で育った。例えば母親は我が子が性欲を持ったり、他の女性を好きにならないようにするために、家の中に血の付いた生理用品を置いて我が子に見せていたりしていた。かといって母親自身に性欲がない訳ではなく、母親は大きな箪笥の奥に春画を隠していた。
母親は歪んだ形ではあったが強固な愛情で息子を溺愛していた。
ある日親子で不可思議な日本の山地にささやかな旅行に行った事がある。ブーはその事をいつまでも忘れなかった。

その頃、偶然ブーと同じ町に住む女性・はなぶさ和美(かずみ)は、九龍城のようなアジアの一都市に家族で海外旅行に来ていた。
しかし和美は、雑踏の中で家族とはぐれてしまい。迷路のような見知らぬ異国の町で迷子になってしまう。
困っていたところを、和美は、地下食堂街で働く貧困で背中に瘤がある青年に助けられる。
最初、和美は、あまりにも貧困で身なりが粗末な青年を「汚い」と避けていたが、次第に、青年は真面目な非正規労働者で、不条理な社会システムで搾取されて苦しんでいる事が分ってくる。
青年の助けで、和美は違法と非難されている密航船で無事日本に戻る事ができた。
和美は日本に戻った直後、謎の一団に誘拐され監禁されてしまう。しかし知恵と勇気で何とか脱出する。
和美は家に帰ってみた。誰もいなかった。家は数週間空き家になっており、空き巣が入ったらしく金銭類が盗まれていた。両親は行方不明で見つからない。「まだアジアの都市に残り、私を探してくれているのだろうか?」警察に相談しても取り合ってくれない。

町は、緑が削られ、巨大な工場やデパート、ビルやマンションなどが次々建てられていった。古い家々は高層ビルの陰になり、陽が当たらなくなった。
生活のお金を得るため和美は、大工場の非正規労働者となった。全国の労働組合は数年前に政府や経済団体によって一斉に解散させられていた。
ブーもその大工場の非正規労働者として働いていた。
ブーは連日同僚や先輩、上司から激しい苛めや暴力に遭っていた。
和美はそれを目撃し、ブーを助けてあげた。

ブーは唯一の自分の理解者和美に好意を抱くようになっていった。
ブーの母親はそれを知って激怒し、他の女性と接触しないように叱責する。

ブーには頭部に大きな瘤があるが、次第にそれが膿となり、腫瘍化していた。
医師は巨額があれば手術で治るが、工場の一非正規労働者では無理だと告げた。
それを知った母親は、手術費用を作るため、自ら海外の大企業の奴隷労働者となった。母親は日本を離れる前に、我が子ブーに、なぜ母子家庭になったのか、父親はどうなったのかについて初めて語った。父親は前回の世界大戦で徴兵された。敗戦後日本に戻った後、父親は、他の女性と結婚してしまったのだった。
母親を奴隷として買った国際企業は、国際犯罪組織と癒着しており、「契約に母親のミスがあり、企業に損害を与えた」と賠償金と称して、企業はブーに手術費用を渡さなった。これは町の裁判所で合法とされた。

ある日絶対的な権力を持つ国王の息子が結婚したいと言い、婚約者は国民の中から選ぶと発表した。
国王の息子の結婚相手は、国の専門組織がコンピュータではじき出して決められた。
それが和美であった。
和美は国の側近組織に捉えられ、国王の息子との結婚を事実上強要された。

その頃、海外各国では激しい戦争が起こり、大勢の人々が死んでいた。
しかし、ブーたちの住む町は、婚礼の祝いの祭りで華やいおり、誰もが国王の息子の結婚の話題に夢中だった。
海外の戦地では激しい空爆や虐殺が繰り返され、子どもや老人までもが大量に殺されていた。
ブーたちの住む町では、国王一家が華やかなパレードを行ない、大きくにぎやかな祭が続いた。
海外では大勢の家を焼かれた避難民たちが助けを求めながら命を落としていた。
ブーたちの住む町では、誰もが国王一家結婚の芸能ニュースに夢中だった。

数週間後、和美は隙を見て、国王の城から脱出した。
謎の集団が和美を追いかけて来た。それは帰国した和美を誘拐した組織と同じだった。

町では、巨大な工場や歓楽施設の建設が続き、零細会社や個人商店は次々倒産した。路上生活者や自殺者が後を絶たなかった。
町の中央には、その不条理を象徴するかのような巨大で豪華な塔が建てられていた。
その組織は報道、放送、娯楽などを一手に取り仕切る巨大な国際的な複合通信能力を持った広告代理店であった。その代理店は、陰で国や暴力組織と繋がっており、殺人や誘拐など、特殊な任務を持つ軍隊的組織を持っていた。その組織こそが、近年頻発する失踪や人間蒸発事件の真犯人だった。またその代理店は、国と癒着し武器を製造し各国に販売していた。代理店は連日24時間、刺激的な娯楽映像や新商品情報を流し続け、人々は大量の娯楽享受の快楽に溺れた。

逃亡中の和美は、和美を探していたブーと再会した。
それに気づいた殺人集団が2人に迫ってきた。
町の人々も集まってきた。町の人々は、国王一家を裏切った和美と、今では頭部が腫瘍化したブーの瘤の醜さに、怒りと嫌悪を露わにし、2人を罵倒し、石を投げつけた。
持病のために長くは生きられないと感じていたブーは、和美に別れを告げ、代理店の巨大な塔に向かって突進していった。
ブーが塔と激突した時、塔は爆発し、粉々になったがれきの中から七色の虹が現われ、七色のたくさんの鳥たちが空に羽ばたいていった。

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以上のストーリーは、1992年頃、短編として制作予定だった「くまのブゥーさん」と「暗黒船」が主なベースになっている。

「くまのブゥーさん」

「暗黒船」



by kiyubaru2020 | 2022-12-21 23:57 | 地下迷宮裏画報BOO